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エコー

 

作詞・作曲・編曲:阿部 祐樹

立ち尽くした道で マイルストーンをそっと拾って

ここまで歩いた意味を確かめている

この先に出会う光がまがい物であっても

かすかに光るそいつを信じていたいんだ

 

本当のことがひとつとは限らないし

傷付かない人なんてひとりもいないから

 

ずっと君の声を待って 鳴り止まない唄は遠く

降り続く雨の反響を かき消すには十分さ

不安で泣いた夜も 強がりで作った壁も

その声はたやすく越えて 僕の耳だけに今響く

 

同じような道を別々に歩いていたんだ

飛び越えた水たまりに映るのは

思いつく限りの 青を散りばめたような空

歩き始めたあの頃と同じ色なのに

 

気が付いてみれば 知ってる景色は遠く

遠く過ぎて今はもう会えないけれど

 

 

そんな地図もない世界で 偶然に巡り会った

君が歌う声の残響を 支えにして歩くから

終わりのない暗闇は 光に気づくための存在

迷子になった僕に届いた 確かに道を指す 太陽の灯

 

一寸先が見えなくたって

君の手を離せなくたって

現実で夢をかき消すくらいなら

今はまだ抗っていたいのさ

 

君と居たってこの震えは止まらないけど

それでもどうにか前は見据えていられるから

 

こんな暗がりに響いた 陰りのない君の声が

僕の腕をそっと引っ張って 連れ出してくれたんだ

もう迷いはないなんて 言えるほどに強くは無いけど

ひとつずつ声を紡いで 繋げる音は僕らの唄

© The FLaT 2015

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